現在のページはHOMEの中の研究プロジェクトの中の成人不同視性弱視への点眼治療についてのページです。

プロジェクト紹介

成人不同視性弱視への点眼治療について

幼少期からの不同視性弱視においては、臨界期(生後1か月から8歳頃:2歳頃が最強)以降の弱視治療は困難と言われているが、15歳、19歳の成人でも治療可能であった。その視力向上の経緯と点眼薬、アトロピン硫酸塩(日点アトロピン点眼液®1%以下アトロピン)の作用時間の関係を示す。

プロジェクト期間

2021年度プロジェクト [ 2017年度〜継続中 ]

目的

不同視弱視治療への治療法の一つであるアトロピン健眼点眼法が存在するが、年齢が高いと日常生活に支障を きたし継続が困難となり治療中断となる。今回は週の点眼回数は日常生活に支障が出ない程度とし、治療が継 続されていくことを重視した。点眼回数と視力向上の結果を考える。

内容

弱視 amblyopia には障害を受けやすい感受性期間=臨界期(生後1か月前後から8歳頃;2歳頃が最強)があるため臨界期の以降の弱視治療は困難とされている。日常診療で臨界期を過ぎた青年やその保護者が治療を希望し遮閉法のアイパッチや点眼療法の Moore·Johnson 法(石川変法)(以下 M·J 法(石川変法))を試みても視力は向上せず通院も継続できないのが通例であった。一方、青年期や成人弱視症例における視力改善の可能性について様々な報告がされてきている。2007 年に弱視治療の多施設共同研究として設立されたPediatric Eye Disease Investigator Group (PEDIG) は、臨界期を過ぎた成人弱視患者においても、視力が向上することから、年齢にかかわらず治療を試みる価値はあると報告しており、他にもコンタクトレンズが不同視弱視の治療に有効であるとの報告や、ビデオゲームが弱視治療に有効であるとの報告などがあり、臨界期を過ぎた弱視に対しても治療に反応する可能性が示唆されている。一方従来の弱視の対する点眼治療は、特に青年期、成人の患者は継続が困難であり治療を断念する場合も多い。我々は治療を継続させることが重要であると考えた。不同視弱視の治療はアトロピン点眼の回数を減らし、逆に調節麻痺効果が減弱する期間をつくることが、患者自身で健眼調節麻痺状態と日常生活を調整でき、それが継続に繋がると考えた。そこで視覚感受性期を過ぎた治療不完全1例、未治療2例の不同視弱視及び斜視弱視の症例に対し(健眼に1%アトロピン週1~3回点眼の散瞳薬、弱視眼には0.5%もしくは 1%のウブレチド点眼)、屈折矯正としてはディスポーサブルコンタクトレンズ(以下 DCL) 、点眼時はスマートフォンを用いての近業作業を指示し弱視訓練時間とした。それにより弱視眼矯正視力は向上した。症例1においては(0.7)が(2.0)となり症例2においては(0.3)が(1.5)となった。

ページの先頭へ