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ゲル濾過クロマトグラフィーカラムの使い方

はじめに

クロマトグラフィーとは、物質を分離・精製する方法のひとつで、20世紀初め、ロシアの植物学者が植物色素クロロフィルを分離する方法として開発し た。そのため、「クロマトグラフィー」とは、色を分けるといった意味合いを持つ。クロマトグラフィーには、電荷の違いを利用するイオン交換クロマトグラ フィー、疎水性の違いを利用する疎水クロマトグラフィー、互いの親和性の違いを利用するアフィニティークロマトグラフィー、分子サイズの違いを利用するゲ ル濾過クロマトグラフィーなどがある。

 

原理

ゲル濾過クロマトグラフィーは、物質の分子サイズを利用して分離する方法である。「カラム」と呼ばれる筒に詰められたビーズ状のゲルには小さな孔が多数存 在する。物質は、分子サイズによってその孔に入ったり入らなかったりしながらゆっくり移動する。小さい分子ほど小さな孔にまで入り込み、移動に時間がかか る。一方、大きな分子は、孔に入れずにゲルの間をすり抜けるため、早く移動する(図1)。

(lightboxで画像ウインドウが開きます)カラム.jpg

図1.ゲル濾過クロマトグラフィーの仕組み
大きな分子(黄)は、ビーズの隙間を通るので、移動距離が短く、
早く溶出する。一方、小さい分子(赤)は、ビーズの中を通るので、
移動距離が長くなり、遅く溶出する。さらに小さな分子(緑)は、ビー
ズの小さな孔にも入り込むため、より移動距離が長くなり、溶出ま
でに時間がかかる。

目的と課題

  • (目的) ビタミンB12(赤い色のビタミン 分子量1355.4) と ブルーデキストラン(青い色素 分子量200万)を混ぜた溶液をサンプルとして、ゲル濾過クロマトグラフィーを行う。 分子量の異なる物質を分離できることを確かめる。
    • 課題:色素溶液をゲル濾過クロマトグラフィーした結果について考察する。

使用する試薬

  • 緩衝液(9.57mMリン酸緩衝生理食塩水(PBS), pH7.35~7.65)
    PBSタブレット(タカラバイオ株式会社)10錠を蒸留水に溶かし、1リットルにメスアップする。
  • 色素混合液(1.25mg/mlビタミンB12と2.5mg/mlブルーデキストランを含む):(0.5ml/2人)
色素混合液
10mg/ml ビタミンB12 100ml
20mg/ml ブルーデキストラン 100ml
PBS 600ml
 
10mg/ml ビタミンB12100ml   20mg/ml ブルーデキストラン100ml
ビタミンB12 1g   ブルーデキストラン 2g
PBSで100mlにメスアップ   PBSで100mlにメスアップ
 

 

使用する器具

  • メモリつきプラスチック試験管 (8本/2人)
  • 試験管立て (1個/2人)
  • 2ml, 1ml 駒込ピペット (各1本/2人)
  • ゲル濾過用カラム (1本/2人): Prepacked Disposable PD-10 Columns (GE ヘルスケア)
  • スタンド (1台/2人)
  • ビーカー (2個/2人):緩衝液用と廃液用
  • マジック (1本/2人)
  • ラベル(8枚/2人)

実験方法 (Flash Movie)

ゲル濾過クロマトグラフィーによる色素分子の分離

  1. 試験管にNo.1~8の番号を書いたラベルシールを貼り、試験管立てに並べる。
  2. ゲル濾過用カラムの下に廃液用ビーカーを置いて、カラムの上下の蓋を開ける。
  3. 緩衝液が全てゲル内に移動し、カラムのフィルター上に緩衝液がなくなったら、すぐに下側の蓋をキッチリと閉める。
  4. 試験管立てのNo.1の試験管がカラムの真下にくるようにセットする。
  5. 色素溶液 0.5mlをカラムの上部に静かに加える。
  6. カラム下の蓋をはずし、カラム溶出液を試験管に回収する。
  7. 色素溶液がすべてゲル内に移動したら、すぐに緩衝液をカラムの上部に満たす。
  8. カラム上部の緩衝液が半分になったら、緩衝液を上端まで足すという操作を繰り返す。試験管に溶出液が2.5mlたまったら素早く試験管立てを移動して、次の試験管に溶出液を入れる。この操作を8回繰り返す。
  9. 溶出液の回収が終わったら、すぐに、カラム下側の蓋を閉める。
  10. カラムの上部に緩衝液を満たし、上側の蓋をする。

 

 

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資料

色素溶出例 

(lightboxで画像ウインドウが開きます)EAE2AAF9.jpg

図2.色素溶出例
右端の色素混合液0.5mlをPD-10 Desalting columnで左から2.5mlずつ溶出した場合

印刷用PDFマニュアル

カラムの使い方  pdf (473KB)

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